「『ベイビードライバー』は、エドガー・ライト監督によるスタイリッシュなアクション映画として高い評価を受けましたが、全ての視聴者にとって満足のいく作品だったわけではありません。特に、登場キャラクターの一人であるドクが引き起こすシーンは、視聴者に不快感を与えることも。本記事では、『ベイビードライバー』が一部の観客にとってつまらないと感じさせた理由や、ドクというキャラクターの役割について、さらには映画全体のあらすじとネタバレ考察を交えながら解説していきます。また、作品が「グロい」「怖い」といった印象を与える要素にも触れていきますので、これから鑑賞を考えている方はご注意ください。」
ベイビードライバー ドク なぜ
元々ボスのドクの車を盗んだのがきっかけでベイビーを組織に入れた経緯があったり、ベイビーが組織を一旦辞めたのに、脅してまた仕事をさせるほど冷酷なドク。では最後にはベイビーとデボラを庇ったのはなぜなのか。ドクの今までの人生に答えがあるのかと思われます。
強盗には加担させてしまったが、ドクは8歳の甥を大事にしています。
実は家族愛に人一倍思い入れがある人なんでしょう。いつの間にか甥と重ねてベイビーのことを想っていました。実は家族と同じ気持ちで接していたのかもしれません。ベイビーにだけの時は冷酷ですが、デボラと逃げたいと聞くと、ため息をついて逃げるように促したのはその想いからだと感じます。
自分のように寂しい想いをベイビーにさせたくない。今まで出会ったことがないくらい純粋なベイビーを見て想う所があったのでしょう。
ベイビードライバー つまらない
それだけ絶賛されている映画でも、つまらないと思っている人も結構いるようです。
音楽好きだからこそ音楽の使い方に残念さもあるようです。音楽と一体なところがダサくてわざとらしい。
カーチェイスや音に執着しすぎて内容が薄いという方もけっこういました。
カーチェイスが終わったら退屈で寝てしまった意見もありました。
ベイビードライバー 怖い
怖いという所は、やはり強盗を生業としている事ではないでしょうか。組織から出ようにも結局ボスに脅されて逃げられない状況。簡単に仲間を殺してしまう恐ろしさもあります。
ベイビードライバー ゲッタウェイ
犯罪を犯し逃亡することをゲッタウエイといいます。ですからベイビーは、ゲッタウエイドライバーということです。冒頭でのカーチェイスで使われている車は、スバルのインプレッサ。その後乗り換えたのがカローラ。日本の車が使われて嬉しいという言葉が沢山ありました。あんな動きをするインプレッサは勿論見たことないので、それを見れるだけでも貴重です。
ベイビードライバー 考察
この映画は賛否はあるものの、この映画は音と映像が見事にシンクロした新時代の映画体験をもたらしてくれています。
そこでまた様々な考察がされています。
・背景にある深いメッセージの一つとして、主人公の名前にベイビーとつけられているのは、彼の純粋さ、成長の過程の象徴するもの。そしてその彼が聴いている音楽が彼の内面と密接にリンクしています。
・強盗仲間のバディも彼女がいてイヤホンをバディとベイビーと分け合って聴くシーンがあります。あとから考えれば、それは二人の人生の分かれ目だとも思えます。まさか最後にバディとベイビーであんなことになるなんてその時はお互い想いもしなかったでしょう。ベイビーは彼女と未来を築き、バディは最悪な人生。
物語の中盤にイヤホンの場面がありますので、何度も見返すと更に物語の深いところが見えて面白そうです。
・ベイビーが法の裁きを受け入れその後、刑務所から出てデボラと再会する最後のシーンも考察されています。
過去を精算しベイビーの新たな未来を歩む最後は、今まで闇の世界にいたベイビーとデボラの新しい道。彼の耳鳴りが消え、音楽が流れる中で、デボラと手を取り合う所は、彼が真の自由を手に入れた証なのかもしれません。
・耳鳴りを抑えるために聴いていた音楽はベイビーの運命を左右するもので、ただの音ハメ映画だけではない深み。
エンターテインメントだけではなく音楽と映像の可能性を追求した映画だとの絶賛の声も多々あがっています。
ベイビードライバー あらすじ
主人公のベイビーはドクの車を盗んだ事で運転技術を認められ、銀行強盗の運転手をすることになりました。
彼のドライブテクニックにより銀行強盗の犯人の逃し屋として活躍しているのです。
彼の両親は彼が小さい頃交通事故でなくなり、彼もその事故の後遺症で耳鳴りがいつもしていました。耳鳴りをかき消すために母からもらったipotでいつも音楽を聴いています。銀行強盗をする仲間をみながら、その音楽とリンクする音ハメ映像に、逃亡者を乗せての見事なカーチェイスで逃げ切れました。
そして彼は、喫茶店の店員と恋に落ちました。彼女はデボラ。一見派手目に見えますが、おとなしい優しい女性です。音楽が好きなことで意気投合。
彼女の声がベイビーの耳の癒やしになっていました。
ベイビーは彼女と一緒になる為、ボスに組織を抜けることを相談。借金も返せるので次の仕事が最後だとドクにも言われました。
最後の仕事は現金輸送車強盗。強盗犯の仲間のバッツが警備員を殺してしまい、ちょっとしたミスで仲間のJDもバッツに殺されてしまいました。ベイビーは車とともにJDの遺体の処理をし、ようやく組織から抜けられました。
その後一時は平穏な生活が訪れたのですが、ドクがベイビーがいる時の強盗の成功率が高いと気づき、最後の仕事とをお願いします。組織から抜けたベイビーは断るのですが、ドクから脅され渋々郵便局を襲う手助けをするはめに。
強盗するための武器の取引で、相手側に警察がいると知ったバッツは取引先相手を射殺しました。
そして、本当の最後の仕事として郵便局の強盗のうんてんをしていたのですが、バッツがどんどん人を殺していくのが嫌になり、わざと車でトラックにぶつかりバッツを殺してしまいました。車を置いてバディとバディの彼女と警察の銃撃戦のなか、走って逃げることにしました。
その後強盗仲間のバディは警察の銃撃戦にあって彼女がなくなった恨みをベイビーに向けてくるのです。車を盗みおじいさんを施設に送ったあとでデボラを迎えに行ったのですが、バディが二人を追いかけてきました。
ベイビードライバー ラスト
ベイビーとデボラは車で国境を越えようとする所で警察に囲まれ、ベイビーは捕まります。
裁判では25年の禁固刑でしたが、周りの証言により、5年の懲役にまで短縮されました。
5年後出所した時にはデボラが待っていました。ベイビーは服役した後、デボラとの新しい人生を歩む事になるのです。
ベイビードライバー おじいちゃん
ベイビーの里親のジョセフは高齢のため耳が聞こえにくく足が弱くてあまり動けません。ベイビーの薄々強盗の事はしっていて、少しは注意もしています。
ベイビーのドライバーセンスの高さにピザ屋のバイトを勧めてくる優しいおじいちゃんです。
最後ベイビーは仲間に追われている中で、おじいちゃんを高齢施設につれていきます。世話するために吹き込んだテープを持たせてあげるのです。
このジョセフを演じたC.Jジョーンズさんは、元々耳が聞こえない方で、主人公のアンセル・エルゴートさんは、この方と話すために手話を覚えました。
ベイビードライバー キャスト
◉主人公純粋だが、ドライブテクニックを認められ、強盗組織に入ってしまった主人公ベイビー役
アンセル・エルゴート
1994年生まれ。映画デビューは2013年。身長193cmの長身。日本が好き。DJでも活躍されています。リズミカルなテンポはDJの彼あってこそのこの映画と言えます。
◉ベイビーの恋人でベイビーの癒やしとなるデボラ役
リリー・ジェームズ
2013年シンデレラで主役に大抜擢。日本語版の高畑充希さんと対面。ロミオとジュリエットの舞台ではジュリエット役もこなしています。
プライベートではALS、MND患者や周りの方の支援もされています。
◉
犯罪組織のボスでベイビーの敵が味方か ドク役
ケビン・スペイシー
セブンの殺人鬼で有名になった俳優さん。アカデミー賞主演男優賞、助演男優賞どちらも受賞されています。スーパーマンリターンズでは、悪役を演じ大絶賛。特技はモノマネだそうです。
◉ベイビーを追い詰める
バディ役
ジョン・ハム
教師をされた後にテレビドラマ「マッドメン」で活躍。ゴールデングローブ賞受賞されました。ミニオンズ、シュレックフォーエバー等声優の仕事もされています。
◉次々と人を殺すバッツ役
ジェイミー・フォックス
俳優でもあり、シンガーソングライター、コメディアン、テレビ司会者、レコードプロデューサーなど様々な顔を持つ方。コラテラルでアカデミー助演男優賞に選ばれました。
ベイビードライバー いまいち
いまいちと言われるのも、冒頭のカーチェイスを見てもっとすごいカーチェイスがあるのかと思ったらそれ以上のものはなく期待値が高かっただけに残念という方もいました。
肝心の恋の話もそこまで深堀りされてない所、もっとドクの背景やベイビーとのやり取りが見たかったなど、人との絡みのところで惜しいという人もいるようですね。キャラ設定がブレていたという意見も出ていました。デボラがなぜ捕まらないのかという疑問を持った方もチラホラいました。
ベイビードライバー ネタバレ
ベイビーとデボラはドクのところまで逃げてきます。ドクはベイビーとデボラを国境まで逃げるように言うのです。バディがパトカーに乗りベイビーを追いかけてきましたが、ドクがベイビーを庇いパトカーに轢かれてなくなります。バディはパトカーから降りてベイビーに襲いかかりますが、デボラが鉄パイプと銃でバディを殺してしまいました。
ベイビードライバー グロい
人が何人もかなり衝撃的な形で簡単に殺されますのでグロく感じる方も多いですね。それを音楽と簡単にはめ込む所が苦手という方もいます。結局仲間もどんどん死んでしまいますから、目をそらしたくなる気持ちはわかります。
ベイビードライバー2
続編の話はすぐ出ていて、ソニーピクチャーズとエドガー・ライト監督は前向きに続編を考えていました。2021年監督が脚本家出来上がったことを認めています。自分にとって楽しい方法を見つけなければいけない。と述べています。
映画を作るのにかなりの労力がいるために、
他の作品もすぐには続編は作られなかったようです。
今の時点では続編に取り組むことは多少抵抗感があるようです。
今はエドガー・ライト監督は別の映画を撮っていて、ベイビードライバーの続編はまだまだ先になりそうです。
ちょっと気になる点もポジティブに捉えて、スリリングなストーリーに引き込む力だったり、音との融合でずっとアップテンポで楽しめたなど、絶賛の声もかなり多いです。2度3度見れば見るほど、ここでこんな音ハメがあったんだという発見もあります。実際口コミサイトでも大量にポジティブなコメントされる方が多いです。アカデミー賞ノミネートに3部門もされていたり、いろんな賞をとられています。