「バスカヴィル家の犬」は、視聴者を釘付けにするサスペンスドラマとして話題を集めましたが、その中でも特に衝撃的だったのが捨井最後のシーンです。視聴者は「ひどい!」と声を上げ、息を呑む展開に驚きを隠せなかったでしょう。そして、小泉孝太郎が演じるキャラクターの運命はどうなったのか?その結末に注目が集まっています。本記事では、この衝撃的なラストシーンの詳細と、小泉孝太郎演じるキャラクターのその後に迫ります。
バスカヴィル家の犬 捨井 最後
先ず”捨井”というのは、何者なのでしょうか?それは大学准教授/捨井遥人の事で、資産家蓮壁家とは少し立ち位置が違う人物です。
外の人間といった方が分かりやすいと思います。
彼は以前にこの蓮壁家の息子・千里の家庭教師をしていた事から、この一家との縁が始まりました。
長女の紅の事が密かに好きで、地震学者として大地震が起きると予想をし彼女をその地から離そうとしたりもしていました。
前半で、リフォーム業者の夫婦も、蓮壁家の建物は相当古いって言っていたくらい、地震には脆い造りだったのでしょう。
最後に本当に大地震が起こってしまうなんて、悪い的中となってしまいましたね。
屋敷に取り残された紅を助けに行った捨井ですが、その後どうなったのかハッキリとは描かれていませんでした。
バスカヴィル家の犬 小泉孝太郎どうなった
最後のシーンで小泉孝太郎(捨井遥人)がどうなったのか、地震に巻き込まれてしまったのか助かったのか、少々気になる終わり方でした。
最初から少し謎の人物感もあり犯人なのかそれに近い人物なのかと、少し観る方の視線を彼に集めようとしていた感がありました。しかし直ぐにフェードアウトしてしまうのですが・・。
結局はただただ紅の事が好きだったというもので、意を決してついに行動しようとしたもののそれが成就せずに終わってしまったようでした。
バスカヴィル家の犬 ひどい
「バスカヴィル家の犬」が「ひどい」と受け止められた方もそれなりにいた様です。これは意見の分かれる作品だと思いました。
当時この劇場版の告知が興味をそそったものの、出向く事はなく動画配信にて初めて観ましたが、当方もわざわざ観に行かなくて良かったという感想でした。
俳優陣もそうそうたる顔ぶれで期待値が大きかった分、観終わった時どことなく裏切られた感じがしてしまいました。
それではどうしてそんな感じを持ってしまったのか、個々の演技は皆良かったと思うのですが・・。
個人的感想となりますがあえて言うと、資産家である蓮壁家に暮らす人々の庶民臭と、事件が起こっているのに重々しさに欠ける演出なのかなぁと。
中でも紅が出生の秘密を知り(幼少期から蓮壁家にひどい仕打ちを受けていたとしても)、突然現れた本当の両親に対して割と直ぐに大きく心を開いていくように受け取れたのも違和感を感じた点でした。
また、主人公の2人・真壁家の人々・クリーニング業者の人生・大学の准教授・キャバクラ関係者など登場人物が多すぎたのか、その映像配分が理由なのか、どこか分散してしまった感じが否めません。
せめて紅と千里の子供時代からの育てられ方の違いがあった点など、前半に伏線として持ってきてくれていた方が後々紅の気持ちに感情移入しやすかった気がします。
バスカヴィル家の犬 地震
ミステリーとして人間達の愛憎などでストーリーが進んで行くのかと思いきや、地震の事を題材に加えたのはどうだったのでしょうか。
災害の多い日本において地震の怖さを忘れないという点で作品にも織り込まれるのは理解できますが、それを最後のピースとして持って来たシーンについては考えさせられました。
個人的には、それが救いのない結果となっていったのが残念でした。
キツイ思いをして来た犯罪者たちが助かり、それなりに親子で前向きに歩めるのを望んだ訳ではないのですが、生きて罪を償っていく方向でも良かった気がします。
特に最後が笑顔なので、美談っぽい終わり方なのが気になりました。
バスカヴィル家の犬 13の嘘
1.千里が島に来た獅子雄らと初めて会った時、父の金庫の鍵を持っているのに持っていないと嘘をついたのがこの作品で1つめの嘘でした。
2.屋敷に来て手を怪我した若宮が、消毒薬を借りようとしましたが、使用人の馬場が「切らしている」と言ったのは嘘で、別の目的で使用していたので出せなかったのでした。
3.この古い邸宅にリフォーム業者としてやってきた冨楽夫婦は、リフォームが目的ではありませんでした。
4.誘拐された時の経験を話す紅の言葉は全て嘘でした。
5.当主の蓮壁に妻がついた嘘は、生まれたばかりの娘の死という大きな嘘でした。
6.そしてその嘘を気づいていたのに気づかないフリをしていた蓮壁も嘘つきと言っていいかもしれません。
7.蓮壁が残した魔犬の写真など、他者が仕組んだ事ですが”魔犬伝説”を利用した部分も嘘と言えそうです。
8.キャバクラに興味本位で行っていたと言う紅の言葉も嘘でした。
9.リフォーム業者の朗子が、紅に近づき「ファスナーに髪が絡んでいる」というのも嘘。
10.紅が若宮に「大丈夫かな、お父さん・・千里・・次は」と不安そうに言う言葉も嘘ですね。
11.獅子雄が捨井に、立ち退きの脅迫状の件や紅の事を推理して行った時に、がっかりといった言葉を発しますがこれも嘘で、図星と言った所でしょう。
12.獅子雄がせらでんに「俺は警察だ」と言ったのも協力さすための嘘でした。
13.馬場の遺書に書かれた内容も、紅をかばうための嘘が書かれていました。
バスカヴィル家の犬 捨井死んだ
最後で捨井が死んだのか気になる所です。
大地震が起こり紅の残る屋敷に助けに行った捨井ですが、土砂崩れで屋敷もろとも崩れ去ってしまった様なので、きっと捨井も巻き込まれて死んでしまったと考えます。
バスカヴィル家の犬 車椅子
蓮壁家の当主の妻である依羅は、登場シーンからずっと車椅子でした。
そのようになってしまった直接的な映像はありませんでしたが、依羅の裏切り行為に気づいた当主による”罰”を受けた怖い結果なのです。
バスカヴィル家の犬 原作との違い
アーサー・コナン・ドイルの「バスカヴィル家の犬」をオマージュされた感じのする作品でした。
原作・当主のチャールズ・バスカヴィル卿は”蓮壁千鶴男”、跡をついだヘンリー・バスカヴィルは”千里”、執事のバリモアは”馬場杜夫”、その妻のイライザ・バリモアは当主妻の”依羅”等々、ちょっとちょっと似せて来ています。
それでは原作との違いを見て行きましょう。
原作ではバスカヴィル家の先祖が悪行により黒犬の祟りを受けるようになったという内容で、本作品では人間の都合で黒犬を葬ってきた事から「魔犬伝説」が伝承されているというもの。
また、本作での蓮壁家の妻・依羅と使用人の馬場との関係は人には言えない秘密を持つ者同士でしたが、原作では執事夫婦という形となっています。
バスカヴィル家の犬 ロケ地
「バスカヴィル家の犬 」のロケ地ですが、作中に出てくる蓮壁家のお城の様な立派な邸宅があるのが愛媛県松山市にある「萬翠荘(ばんすいそう)」です。
大正時代に建てられたフランス風洋館で、昭和60年に県の指定有形文化財、平成23年に”萬翠荘本館”と”管理人舎”が国の重要文化財となっています。
また離島という設定なので、冒頭で誉獅子雄と若宮潤一がフェリーで島に向かっています。
ここの土地には詳しくないのですが、興居島の写真と見比べると、映画でも同じような島影が映っていますね。
そして島の港に降り立つ2人のシーンですが、島の港(由良港・泊港)もチェックしてみたのですが、実際には島ではなく高浜港での撮影となっている様子です。