2022年公開の『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』は、長年愛され続ける『ドラゴンボール』シリーズの新たな挑戦作として、多くの注目を集めました。一方で、この映画に対しては「ひどい」という声や、「面白い」という評価が交錯しています。3D CGアニメーションの採用や、孫悟飯とピッコロが中心に描かれたストーリー、懐かしのキャラクターセルの復活に伴う賛否が大きな議論を巻き起こしています。本記事では、映画の「ひどい」と感じられる理由と「面白い」と評価される要素を掘り下げ、両者の視点から『スーパーヒーロー』を振り返ります。
ドラゴンボール超スーパーヒーロー ひどい
映画『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』に対して「ひどい」という声が上がる理由には、いくつかのポイントがあります。全体として、作品は多くのファンに好評を得ている一方で、一部のファンからは批判も寄せられました。以下は、その主な理由です。
1. 3D CGアニメーションの使用
従来の『ドラゴンボール』映画は、伝統的な2Dアニメーションを採用しており、ファンはそのスタイルに慣れ親しんでいました。しかし、『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』では、フル3D CGアニメーションが採用されています。このスタイル変更に対して、一部のファンからは「違和感がある」「従来の手描きアニメーションの方が良かった」という批判がありました。
3Dアニメーションは、より動きが滑らかで臨場感のある戦闘シーンを描くことができますが、一方で『ドラゴンボール』の独特のアニメスタイルが失われたと感じるファンもいます。特に、キャラクターの表情やアクションが2Dよりも硬く感じられることがあり、これが「ひどい」という反応の一因になっています。
2. ストーリーの焦点
本作では、孫悟空やベジータではなく、孫悟飯とピッコロに焦点が当てられています。悟飯が主人公となったことは多くのファンにとって嬉しい反面、悟空やベジータがあまり活躍しないことに対して不満を抱くファンもいます。
特に、『ドラゴンボール超』シリーズはこれまで悟空やベジータが中心となって活躍することが多く、彼らの存在感が薄いことを「期待はずれ」と感じる人もいました。悟空とベジータが登場するものの、ほとんど関与しないという点が、一部のファンにとっては物足りない要素となったようです。
3. セルマックスという敵キャラクター
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』の最終ボスとして登場するセルマックスは、かつての「セル」に基づいた新たなバージョンです。しかし、セルマックスはオリジナルのセルとは異なり、知性を持たない巨大なモンスターのようなキャラクターとして描かれています。この点に不満を感じたファンが多く、オリジナルのセルのような知的で恐ろしい敵を期待していた人々にとっては、セルマックスの描かれ方が物足りなく感じられました。
セルマックスは巨大な怪物としての威圧感はあるものの、オリジナルのセルのような複雑なキャラクターではなく、ただ暴れるだけの敵として描かれているため、「ひどい」と感じる人もいました。特に、過去の『ドラゴンボールZ』のセル編が高く評価されていることから、そのセルと比較して失望する声もありました。
4. 戦闘シーンの評価のばらつき
『ドラゴンボール』シリーズは、派手で緊迫感のある戦闘シーンが魅力の一つです。しかし、本作では3Dアニメーションが使われたことで、一部のファンは戦闘シーンに違和感を覚えました。従来の『ドラゴンボール』シリーズに比べて動きがぎこちなく感じる部分があるため、戦闘シーンに物足りなさを感じたという声があります。
また、ストーリーの中盤にかけては戦闘シーンが少なく、比較的ゆったりとした展開が続くため、戦闘重視のファンには退屈に感じられた可能性があります。
5. キャラクターの扱い
一部のファンは、登場キャラクターの扱いに不満を抱いています。例えば、ピッコロが新たな進化形「オレンジピッコロ」へと変身する点は賛否両論があります。ピッコロの新形態自体は歓迎されている一方で、そのデザインや、ピッコロの成長が十分に描かれていないという意見もあります。
また、映画全体でガンマ1号やガンマ2号といった新キャラクターに多くの時間が割かれているため、シリーズの既存キャラクターの活躍が少なく感じられたという声もあります。
6. コメディ要素への賛否
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』には、コメディ要素が多く盛り込まれており、特にピッコロの修行中のシーンや日常的な場面ではコミカルな描写が多く見られます。この点を楽しむファンもいる一方で、緊迫感やシリアスな展開を期待していたファンには「軽すぎる」と感じられた可能性があります。
特に、戦闘シーンや物語の重要な局面でのコメディ要素が、物語の緊張感を削いでしまったと感じた人々もいます。
結論
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』に対して「ひどい」と感じる理由は、主に3D CGアニメーションの採用や、悟空やベジータが活躍しない点、セルマックスという敵キャラクターに対する期待はずれ、そして戦闘シーンやコメディ要素の評価のばらつきにあります。
ただし、これらの批判的な意見がある一方で、本作を高く評価する声も多く、特に孫悟飯とピッコロの関係やキャラクターの成長を楽しむファンにとっては満足度の高い作品となっています。最終的に、映画の評価は個々の期待や好みによるところが大きいと言えます。
ドラゴンボールスーパーヒーロー 面白い
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』が「面白い」と評価される理由には、いくつかの要素があります。従来の『ドラゴンボール』シリーズファンにとって魅力的な部分や、今作ならではの新しい要素が、映画を楽しむポイントとなっています。以下では、映画が「面白い」と感じられる理由について詳しく説明します。
1. 孫悟飯とピッコロが主役として活躍
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』では、長らく目立った活躍がなかった孫悟飯とピッコロが主役として描かれています。これにより、特に孫悟飯の成長と活躍を待ち望んでいたファンから高い評価を受けています。
- 孫悟飯の覚醒：映画では、悟飯が再び「戦士」としての自分を取り戻し、新たな形態「悟飯ビースト」に覚醒する姿が描かれます。これは『ドラゴンボールZ』のセル編以来の大きな見せ場であり、ファンにとっては感動的な瞬間です。悟飯の成長と覚醒は、彼のファンにとって特に待望の展開であり、「面白い」と感じる大きな要因となっています。
- ピッコロの進化：また、ピッコロも「オレンジピッコロ」という新しい進化形態を手に入れ、長年のファンには嬉しい展開です。ピッコロが自身の能力を最大限に引き出し、セルマックスとの最終決戦で重要な役割を果たすことが、彼のファンにとって大きな見どころとなっています。
2. 懐かしいセルとの対決
映画の最終ボスであるセルマックスは、かつての敵キャラクター「セル」をリメイクした存在です。セルは『ドラゴンボールZ』で非常に人気の高い敵キャラクターであり、その復活に近い形での登場は、特にセル編が好きなファンにとって大きな見どころとなっています。
- ノスタルジー：セルマックスとの戦いは、かつてのセル編を思い起こさせるシーンがあり、過去の『ドラゴンボールZ』を楽しんだファンにとってノスタルジックな体験を提供しています。また、新たな強敵としてのセルマックスは、巨大な姿と圧倒的なパワーを持ち、視覚的にもインパクトのあるキャラクターです。
3. ユーモアと日常描写
本作には、アクションだけでなく、コミカルな要素やキャラクターの日常生活が描かれるシーンが多く含まれています。特にピッコロが日常生活の中でパン（悟飯の娘）と触れ合うシーンや、修行シーンなどがあり、ドラゴンボールの世界のキャラクターたちの日常を垣間見ることができる点が「面白い」とされています。
- ピッコロのコメディ：ピッコロがスマホを使う場面や、悟飯に修行を促すための変装作戦など、シリアスな戦闘シーンとは対照的なコミカルなシーンが多く、これがファンの間で好評です。長らくシリアスな役割を担ってきたピッコロが見せる新たな一面が、映画に軽快なリズムをもたらしています。
- 日常の描写：また、パン（孫悟飯の娘）の成長や、ピッコロとの絆が描かれるなど、ドラゴンボールシリーズの中では比較的少なかった家族的な絆や温かさが描かれた点も、ファンにとって新鮮であり、楽しめる要素となっています。
4. 新キャラクターの魅力
今作では、新たなアンドロイドであるガンマ1号とガンマ2号が登場します。彼らは正義のヒーローを自称するキャラクターで、彼らのコミカルでユニークな個性が、映画に新たな風を吹き込んでいます。
- ガンマ1号と2号のヒーロー性：ガンマ1号と2号は、正義の味方として登場し、最初は悟飯やピッコロと敵対しますが、物語が進むにつれて徐々に心を開き、彼らの味方となります。彼らのデザインや性格、そしてヒーローらしい振る舞いは、他の敵キャラクターとは異なる個性を持っており、多くのファンに好評です。特に、ガンマ2号の自己犠牲的な行動は、映画のクライマックスにおける感動的な要素となっており、映画の深みを加えています。
5. 迫力ある戦闘シーン
『ドラゴンボール』シリーズの魅力といえば、やはり迫力ある戦闘シーンです。今作でも、CGを活用した戦闘シーンは非常にダイナミックで、特にピッコロや悟飯の覚醒シーンは見応えがあります。
- 新しい戦闘スタイル：3D CGによる戦闘シーンは、従来の2Dアニメとは異なる迫力とスピード感があり、特に戦闘時のエネルギーの流れや光の表現が印象的です。悟飯ビーストの覚醒シーンや、セルマックスとの激闘など、アクション映画としての見どころも多く、映像表現に注目するファンから高い評価を受けています。
6. 新たな進化形態の登場
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』では、悟飯ビーストやオレンジピッコロといった新たな進化形態が登場します。シリーズにおける新しい形態の登場は常に注目されており、これらの新形態はファンにとって興奮の瞬間です。
- 悟飯ビースト：悟飯が新たに覚醒する「悟飯ビースト」は、ビジュアル的にもインパクトが強く、力強さが表現されています。彼がかつてのセル編のように爆発的なパワーを解放する姿は、悟飯ファンにとって特に満足度が高い瞬間です。
- オレンジピッコロ：ピッコロの新しい形態である「オレンジピッコロ」も、彼の長いキャリアの中で初めて大きな進化を遂げた形態であり、ピッコロファンにとっては待望の展開でした。ピッコロが単独でセルマックスに立ち向かう姿は、彼の戦士としての誇りを感じさせ、感動的な瞬間となっています。
まとめ
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』が「面白い」と評価される理由は、孫悟飯とピッコロの活躍、懐かしいセルとの対決、コミカルで温かい日常描写、新キャラクターの魅力、迫力ある戦闘シーン、そして新たな進化形態の登場といった要素にあります。従来のファンはもちろん、新しい視点で楽しめる要素も多く、これらが「面白い」と感じられるポイントです。
ドラゴンボール超スーパーヒーロー あらすじ
物語は、かつて孫悟空たちと戦い敗れた「レッドリボン軍」が再び世界征服を企むところから始まります。レッドリボン軍の元指導者・ドクターゲロの息子であるマゼンタは、レッドリボン軍を復活させようと暗躍しています。彼はドクターゲロの孫である科学者ドクター・ヘドをスカウトし、新型アンドロイドを開発させます。
レッドリボン軍の陰謀
マゼンタはドクター・ヘドに、レッドリボン軍を「正義の味方」として再生させ、孫悟飯やピッコロを「悪の敵」として世間に認識させようとします。ドクター・ヘドは、孫悟空たちを「悪のエイリアン」とみなし、正義のアンドロイドであるガンマ1号とガンマ2号を開発します。ガンマ1号とガンマ2号は、「スーパーヒーロー」として世に送り出され、孫悟飯とピッコロに挑むことになります。
ピッコロの調査
ピッコロは、ガンマ2号との戦いの中で、レッドリボン軍が再び動き出していることに気付きます。ピッコロはガンマ2号との戦闘後、レッドリボン軍の基地に潜入し、彼らの陰謀を探ります。そこで、ピッコロはレッドリボン軍が「セル」の新型であるセルマックスを開発していることを知ります。セルマックスは、旧セルよりも遥かに強力な存在で、レッドリボン軍はこの究極の生物兵器を解き放とうとしています。
孫悟飯の覚醒
ピッコロは、孫悟飯にレッドリボン軍の計画を伝え、共に立ち向かうことを決意します。悟飯はかつて、セルとの戦いで自身の潜在能力を解放し、地球を救った経験がありますが、最近は戦いから距離を置いていました。しかし、ピッコロや他の仲間たちが危機に直面していることを知り、再び戦士として目覚めることを決意します。
孫悟飯はガンマ1号と戦い、彼の力を徐々に引き出します。悟飯は長らく戦いから離れていたため、最初は苦戦しますが、ピッコロの助けと、過去の戦いで得た経験により、最終的にガンマ1号との戦いに勝利します。
ピッコロの進化
ピッコロもまた、新たな力に目覚めます。物語の中で、ピッコロは神龍（シェンロン）に「もっと強くなりたい」と願いを託し、新たな形態**「オレンジピッコロ」**に進化します。この形態では、ピッコロの体がオレンジ色になり、従来よりも大幅にパワーアップした状態で敵と戦います。
セルマックスとの最終決戦
レッドリボン軍は最終的にセルマックスを解き放ちますが、セルマックスは完全に制御されていない暴走状態のままです。セルマックスは凄まじい破壊力を持ち、孫悟飯とピッコロに襲い掛かります。この戦いには、ガンマ1号とガンマ2号も加勢します。ガンマ2号は正義の心に目覚め、セルマックスを止めるために自ら犠牲を払い、強烈な攻撃を繰り出しますが、セルマックスを完全に倒すことはできません。
悟飯ビーストの覚醒
最終決戦で、ピッコロがセルマックスに押される中、孫悟飯は彼の命が危機に瀕した瞬間、かつての怒りを爆発させます。ここで、孫悟飯は新たな形態**「悟飯ビースト」**に覚醒します。この形態は、かつてセルとの戦いで解放した潜在能力をさらに超えた進化形で、銀色の髪と赤い目を持つ姿となり、圧倒的な力を発揮します。
悟飯ビーストとなった悟飯は、セルマックスを一撃で撃破し、地球を守ることに成功します。
物語の結末
セルマックスとの戦いが終わり、レッドリボン軍の陰謀も打ち砕かれます。ガンマ1号は、ドクター・ヘドと共に孫悟飯やピッコロたちと和解し、平和な生活を送る道を模索します。孫悟飯とピッコロの師弟関係はさらに深まり、悟飯は自分が再び地球を守るための力を持っていることを自覚し、戦士としての役割を再確認します。
まとめ
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』は、孫悟飯とピッコロを中心に据えたストーリーで、彼らが再び地球の危機に立ち向かう姿を描いています。映画は、孫悟飯の成長と覚醒、新たな敵であるセルマックスとの壮絶な戦いを見せつけ、ファンにとって非常に見応えのある作品となっています。また、3D CGの戦闘シーンや新しい形態でのバトルも、この映画の特徴的な要素です。
